【特殊ルール】12タイプ杯使用構築

❶【環境考察】

キュアゴリラさん主催の「12タイプ杯」に参加してきました。主なルールは3点。

→タイプ複合&タイプ被りなしのパーティーを作成(単タイプのポケモン使用禁止)。

→準伝説ポケモンの使用禁止。

→通常バンギラスはきんちょうかん固定。

まずはこの環境で戦っていく上で特性“いかく”を持つポケモンと“ねこだまし”を覚えるポケモンで有用そう(使用率が高そう)な面々を挙げていく。

《いかく》

ギャラドスボーマンダズルズキン

ねこだまし

ズルズキンゴウカザルドクロッグ

抜き出した面々を見るにトップメタ『ズルズキン』の大会と踏んだ。上位に食い込むパーティーにはほぼほぼ採用されているだろう。1ROMカップでのカポエラーしかりTOP30禁止杯でのズルズキンしかり。猫騙し要員はどのパーティーにも採用されるので自然とKP率が高くなる。

ズルズキンはフェアリータイプに滅法弱いので補完として『ギルガルド』の採用率も高そう。ズルズキンの弱点はワイドガードを覚えないこと。フェアリータイプが4倍弱点なこと。だがギルガルドワイドガードを覚えるフェアリー受けの一角。ギルガルドズルズキンの相性補完がいいことは想像に難くない。通常トリプルでの構築記事もチラホラ散見されるほどだ。

次いでドラゴンタイプ。『サザンドラ』や『ガブリアス』など。スタンパーティーを組むならばまず間違いなく入ってくる。ルール上ドラゴン技を半減してくるはがねタイプやフェアリータイプはパーティーに1体ずつしか採用できない。前述した通りはがね枠筆頭はギルガルド。両ドラゴンはタイプ一致で弱点をつける。ズルズキンを使用したらサザンドラは使えないが、他の猫騙し要員との組み替えで入ってくることは容易にあり得る。警戒しておきたい。

ズルズキンやドラゴンタイプが採用される都合無視出来ないのがフェアリータイプ。メガだと『サーナイト』や『チルタリス』。メガなしだと『トゲキッス』。このルールはヒードランがいない。ギルガルドさえ排除してしまえば5タテしかねない脅威となる。考察した限りこの枠にどれだけ強いポケモンを持ってこれるかが鍵。

[まとめ]

ズルズキン』+『ギルガルド』+『ガブリアス』+フェアリー

猫騙し要因+『ギルガルド』+『サザンドラ』+フェアリー

環境トップメタの主軸はここと予想した上で、どんなパーティーを作るか考えていく。

 

❷【構築経緯】

構築を組む方針をまず決めようと思う。

5体でサイクルを回しながら、削れた相手を高速アタッカーで一掃していくパーティー。自身もサイクルに加入しながら終盤の一掃も担えるポケモンを採用したパーティー。前者の軸はメガミミロップ。後者はメガボーマンダ

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おそらくパーティーパワーを上げるとこのような構築になる。メガボーマンダ軸はドラゴン・ひこうというタイプを消費する都合、強力なフェアリータイプを採用できないことに組んでから気づいた。唯一サーナイトは組み込めるがメガ枠はボーマンダサーナイトだとどう転んでもメガサーナイトに比べてパワーダウンしてしまう。そもそも素のサーナイトを使いこなせる自信はない。私はメガミミロップ軸を採用することに決めた。

❷-① ミミロップ

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S-メガ前最速ガブリアス抜き

主軸のメガミミロップねこだましは確定。ガブメガマンダ意識のれいとうパンチ、ズキンガルドへの一貫する技としてとびひざげり。ラストの技をどうするか悩んだ。が、終盤のお掃除役を担ってもらうのでタイプ一致のおんがえしを無難に採用した。

❷-② サザンドラ

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HB-特化メガマンダの捨て身+猫騙しだいたい耐え

C-珠ダメ入り無振りガブ(H4振りメガマンダ)に竜の波動で高乱数1発

強そうなサイクル要員その1。ガルドを処理できるあくのはどう。サザン、ガブ、メガマンダへの有効打となるりゅうのはどう。後述するポケモン達に素早さ操作技がないので追い風。残り1枠はまもるorはねやすめで悩んだ。中央フェアリータイプ+ギルガルドの並びに対して上からフェアリー技で処理される未来が見えたのでまもるを選択。はねやすめを切ったことでFCロトムに対して無限に後投げできなくなった。まもるorはねやすめの技選択は当日まで悩むかもしれない。

持ち物は、不毛なミラー意識のS調整を無にするハバンの実。相手がいくら速かろうと実で耐えて返しのりゅうのはどうで沈める。試運転中にその方法でキングドラを倒した時は笑った。

❷-③ ギルガルド

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HD-サザンのあくのはどう+フェアリー全体技だいたい耐え

A-特化鉢巻アローのブレイブバード耐えメガサナに対してシャドークロー確定1発

強そうなサイクル要員その2。物理型で採用した。理由は3つ。環境に存在しうるフェアリーポケモンであるメガサナ、キッス、メガチルタリスが特殊耐久に優れている。KP1位候補のズルズキンはラムの実or突撃チョッキを持っていると思われ、物理ガルドだと意表をつけそうだと思った。パーティーミミロップ以外特殊アタッカーになりそう。以上。

一致技のシャドークローとズキンへの打点となるせいなるつるぎ。先制技のかげうち。キングシールドの4つで決定。思い切ってワイドガードを切った。切った理由はフェアリータイプorほのおタイプの全体技しか使われないと判断しタイプ受けで誤魔化せると予想したため。加えてズキンが横取りしてきそう。アイアンヘッドはトリパに入ってきそうなシャンデラブルンゲルに半減されるのでボツにした。

❷-④ トゲキッス

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H-16n-1最大値

S-準速ギルガルド抜き

C-H244振りズルズキンにダブルダメマジカルシャインが確定1発(チョッキは確定耐え)

サイクル加入ができてフェアリー打点を振り回せるポケモンズルズキンを除く一般枠最強ポケモンの一角(もう1枠はギルガルド)。タイプ一致全体技のマジカルシャイン、はがねタイプへの牽制技かえんほうしゃ。残り2枠はこのゆびとまれ・はねやすめにしている。

当初はわるだくみ+ねむるのカゴのみ持ちにしていた。汎用性が低い点と、わるだくみを積むより技を2回打った方が急所込みでダメージが勝りそうと感じたためこの技構成になった。

持ち物の防塵ゴーグルはねむる採用の名残。バレル対策として持たせている。持たせるものがなかったから適当に持たせていた節はある。が、試運転してこれがベストだった。対戦相手は皆トゲキッスを粉技で止めに来たから。このゆびとまれという技のヘイト性能を再確認した瞬間だった。

❷-⑤ ヒートロトム

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※B個体値30。S個体値29。

HB-メガマンダの捨て身確定3発

HD-(何意識で振り分けたのか忘れた(^^;;)

ほのお技・フェアリー技・ひこう技を持ちうるトゲキッスに対して後投げできる唯一の複合タイプ。耐性に惚れた。火力にあまり期待していないのはナイショ(事実4倍弱点めざめるパワーでメガマンダもガブも6.7割しか削れない)

サイクル回し兼メガゲンガー対策のボルトチェンジとお守り用オーバーヒート。味方の特殊耐久補強のひかりのかべで技は決定。ねむかごの幻影に囚われたけど技スペースがない。泣く泣くオボンの実を持たせた。

S個体値29なのは孵化厳選が面倒で妥協したからだが、ロトムミラーになった時に後攻ボルトチェンジが出来るのは大きなアドバンテージ。逆にこの個体値はアリかもしれない。もっともロトムミラーが起きたらの話だが……

❷-⑥ モロバレル

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HBD-特に調整理由はない。D236とD252で確定数が変わらなかったのでBに全て回した。

トリル耐性と水耐性を兼ね備えた仕事人。エルゲンみたいな並びが嫌だったので、イカサマとヘドロばくだんを採用している。草技を打ちたい相手(トリトドンラグラージ)はパーティー単位でごり押すことで解決する。いかりのこなやキノコのほうしを採用していないのは使いこなせた記憶がないため。だが相手に脅威を抱かせるためにおさきにどうぞをキノコのほうしに変える可能性はある。

持ち物は無難にくろいヘドロ。『モロバレルにたべのこしはなんか違う』と思い立ち、ベトベターを狩りまくって入手した。30分ぐらいかかった。

 

[試運転] 13勝12敗。

-技変更-

モロバレル

おさきにどうぞ → キノコのほうし

トゲキッス

はねやすめ → まもる

お先にどうぞをしてもトリル下で1匹しか動けないなら、相手を1匹止めたほうが確実。試運転中も欲しい場面がなかったしこれでよかった。

はねやすめに関してはオボンの実を持たせないと回復が間に合わないと当日の30分前に急遽変えた。欲しい場面もなかったしボチボチ。サンダーと運用方法が似ていると天啓が降りたのもその時だった。

❸【大会当日】

なんの因果か12人で始まったこの大会。対戦相手はMr.P(TNハヤト)さん、あらずぃお(TNまなみ)さん、Schunさん、しゅん(TNぺるしゃ)さん。

※敬称略

[1回戦] ハヤト 3-0で勝ち。

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ボーマンダスタン。フェアリー枠なし。序盤は相手のペース。相手のドサイドンと水ロトムが思いの外速くて、追い風下でいいようにやられていた。追い風ターン管理と守るに合わせた立ち回りを心がけて勝利をもぎ取った。

エルフーンはフェアリータイプだったね(^^;;

 

[2回戦] まなみ 4-6で降参。

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サーナイトと愉快な仲間たち。中央スカーフドリュウズいわなだれで2ターンこちらが動けず、2体失った。立て直しは困難だと思い降参。鮮やかな2ターンキル。

構築を組んだ段階でドリュウズは重いと受け入れていたので怯みはそこまで左右しなかったとは思う。というか正直舐めてた。ドリュウズ採用したら構築パワーが落ちるから考察段階で『完全に切った』のに。まさか採用した人と当たるなんて…。

 

[3回戦] Schun 3-0で勝ち。

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ルカリオ軸!? 周りのメンツも攻め気が強い。正直ビビった。サイクルを回さずに殴り倒すつもりかな……。2連続で考察外の構築。心臓に悪い。

基本選出を大きく歪めて初手ファイアローを潰す作戦を敢行。そして成功した。あとは一体ずつミミロップで処理していくだけ。こちらの被害は無視。結果は3-0。ファイアローを落とさなかったら負け濃厚だった。賭けに出て良かった。

 

[4回戦] ぺるしゃ 3-2で勝ち。

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私が思い描いた通りのボーマンダスタン。フェアリー枠はマリルリ。初ターンでミミロップロトムの鬼火をくらい機能停止。しかもあっさり倒れた。モロバレルイカサマやロトムのめざ氷といった考慮されない技を用いて相手を撃破していった。

終盤は相手のモロバレルに弄ばれたものの、ロトムの最速起きにより降参をもらった。起きていなかったら負けていたので危なかった。

 

❹【所感】

結果は3勝1敗。12人中4位。

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メタを貼った相手には如何なく力を発揮できた。大会に慣れてきたのもあって、負けても引きずらずに勝ちをもぎ取れたのは大きい。構築を組んだ時点で「このポケモンが来たら負ける」と思った相手にしか負けていないのは構築力の賜物だろう。まあ、それならば苦手な相手想定の立ち回りを詰めていればいい話ではある。

思った以上にマリルリを使う人が多くて驚いた。範囲技を使えないから軽視していた。腹太鼓をするなら話は別。確かに脅威。しかも太鼓暗示をベースに組んでいた方が優勝&6位にいたという。当たらなくて本当によかった。

 

大会を開いてくださりありがとうございました。

あおいでした。